新企画人インタビュー「シンプル発想の極意」マーケティング1.5コンサルタント 新企画人

――中小企業を中心に、現場視点を忘れない実践的なWebを活用した提案で高い評価を得ている。竹林さんに、マーケティングの基本でもある発想方法について、考えを話していただいた。

私は、世間で売れている「マーケティングのビジネス書」はほとんど読まないんです。何故なら難しく考えすぎていると思うからです。「論理的に考え、指標に基づいた検証をして」など、難しく正論じみたことが書かれていることが多いのですが、心に響いてくるビジネス書は、ほんの一握りだからです。私は物事は複雑に考えないシンプルにとらえて考えることを持論にしています。

 私の場合、物事を判断する際においては、単純に考えてみて良いか?悪いか?見た感じ良いか?悪いか?というぐらいに考え、まずは判断して行動してみるというのがほとんどです。直感的な視点で瞬時に考え、判断する。そして走りながら更に考える。間違えた場合は、柔軟に方向転換する。つまり、まずは一歩踏み出しスピードを重視して柔軟に進める。ということを今まで意識して行ってきました。その結果、気付いたことは、物事をシンプルに見る・発想する。ということが最も、発想する上で重要なことだと気付きました。多くのマーケティングに関するビジネス書を読むと「データから検証し、そこから仮説を導き、行動に移すことが重要」といった「正論」というのを良く目にしますが、私は、そうやって時間をかけて導き出される結論が、本当に正しい結論なのだろうか?と疑問を持っています。むしろ、これからのビジネスにおいて、分かりやすく、かつ早く行うことの方が、重要ではないのかと思っているからです。

 需要がある市場に、商品・サービスをニーズに応えるように告知する。一件、当たり前のことですが、この当たり前が意外に出来ていない企業が多い。というのを、私は常々仕事を通じて感じています。私の場合、中小規模の企業様に提案させていただく機会が多いのですが、中小企業様において、世間で有名な「マーケティングビジネス書」などの、様々な指標を駆使した「マーケティング思考」が本当に効果的か?というと、答えはNoだと思います。むしろ、シンプルに、ユーザー視点に立ち、物事をとらえ判断する、その上での発想し企画を考える。といったことの方が重要で、効果的だと思うのです。 

 もちろん、効果的だと思い、広告を行ったが反響が乏しい。など失敗経験も多々あります。しかし、その場合も「ここが間違ったかな」など、原因追求も出来るだけシンプルな結論を出すようにしています。このことで、シンプルな原因、改善すべき点などを明確に把握できるといった利点もあるからです。マーケティングにおいて、物事をシンプルに見る・発想するということが、何よりも重要だと私は思います。

 また、物事をシンプルに見る・発想するということを、実践するために、私はあえて色々な場所に足を運んで目を肥やしたり、感じる力を磨いています。会社で仕事ばかりしていても感性は鍛えられないと思うからです。ビジネスで迷った時ほど、私のように様々なことを感じ、感性を鍛えていただければ、新たな発想が思い浮かぶかと思います。参考にしていただければ幸いです。

新企画人 プロフィール
1981年生まれ。現神戸大学卒業後、2003年より某システムインテグレーション会社に入社。IT基幹システム支援事業、Webコンサルティング事業、人材派遣ビジネス事業での企画営業経験を経て、現在、マーケティング企画事業として、広報業務の他、IT・Web・人材といったトータル支援をテーマに、中小企業の営業戦略やWeb活用企画など「マーケティング1.5」という概念をもとに、支援を行っている。

■講演セミナー
『Web顧客1万人獲得セミナー』 in 堂島
『新広告戦略とブランドマネジメントセミナー』  in 汐留
       など、 他多数講演

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■マーケティング1.5とは?
中小企業のビジネス市場においてもWebを活用した事業展開が注目されてきている中で、今までの概念にとらわれない柔軟な考えを必要とした企業向けマーケティングのことを指す。